旅に魅せられて

旅をした一コマを文章と写真で紹介します。

ローヌ川の畔で:アヴィニョン、フランス 

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ローヌ川のほとりで(写真上)

夕暮れ時のアヴィニョン。私は目当てだったアングラドン美術館を訪ねてから、歩いてローヌ川の畔へやって来た。アヴィニョンの対岸から少しずつ街に光が灯っていくのをローヌ川越しに眺める。

 

右奥には、まるで大きな要塞のように見えるアヴィニョン教皇庁。14世紀にローマ法王庁があった宮殿だ。そう、唯一ローマ法王庁がローマを離れた地がここアヴィニョンだ。対岸からも、その威容が見える。中世の一時期、この街がある意味でヨーロッパの中心であった。アヴィニョン教皇庁からその中世の名残りが感じられる。

 

左奥にはアヴィニョンが。橋と言っても、城壁から突き出しているように見える。よく見ると対岸まで橋がかかっておらず、渡りきることができない。12世紀に作られた橋だが、戦争や洪水で破壊され今の姿になった。

有名な唄アヴィニョンの橋で」は、橋の完成を祝って作られたのであろうが、橋の機能が失われた「過去の橋」を見ると、やはり失われた時である遠い中世の昔を想う。

 

ローヌ川の水の流れからは、今の時の流れを感じるが、目を対岸に移すとそこは中世の街。なんとも不思議な感覚に浸れるここからの眺めが好きだ。


Photo and Writing by Hasegawa, Koichi