旅に魅せられて

旅をした一コマを文章と写真で紹介します。

レオナルド・ダ・ヴィンチ終焉の地を訪ねて:クロ・リュセ、アンボワーズ、フランス

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レオナルドが最後住んだクロリュセを訪ねる(写真上)

2019年はレオナルド・ダ・ヴィンチ (1452-1519) 没後500年にあたる。フランスやイギリスでも彼の展覧会が色々と行われている。


彼の終焉の地はフランス中部の街アンボワーズ。ロワール川が近くに流れる小さな街だ。
イタリア・トスカーナ生まれの彼の終焉の地が、フランスと聞いて意外と思われる人も多い。

レオナルドは、時のフランス国王 フランソワ1世に1516年にアンボワーズに招かれた。彼が住んでいた館が、クロ・リュセ (Château du Clos Lucé)館内は公開されている。レオナルドが使っていた部屋などが見学できる。
 

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クロ・リュセ外観(写真上)
クロ・リュセにはアンボワーズ城からの直通の通路があり、フランソワ1世もよく通路を使ってレオナルドを訪ねて来ていたそうだ。大芸術家はフランス王に晩年庇護された。
史上最初の美術史家とも呼ばれるジョルジョ・ヴァザーリの著書にも、フランソワ1世の腕の中でレオナルドは息を引き取ったと記載されている。この逸話は、伝説的な記述で、その真意はわからないが、ともあれ、両者は深い人間関係であったと想像する。
 

イタリアからやって来たモナリザ

レオナルドは、アンボワーズに三枚の傑作絵画を持参している。現在パリのルーブル美術館に所蔵されている「聖アンナと聖母子」、「洗礼者ヨハネ」、そして「モナリザ」だ。

 

彼の没後に弟子がモナリザを相続したが、その後フランソワ1世が購入。その後、フォンテーヌブロー宮殿に所蔵され、ルイ14世の治世時にはヴェルサイユ宮殿に移る。その後、様々な戦火の中での変遷を経て、現在パリのルーブル美術館に所蔵となる。
レオナルドがイタリアからフランスに持参したモナリザが、このようにして現在もフランスにあるのだ。

 

この作品は未完成と言われるが、レオナルドは常に手元に置き、フランスに来てからも筆を加え続けた。
 

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クロ・リュセの中庭からアンボワーズをのぞむ(写真上)
館内の見学コースからはレオナルドも眺めたであろう中庭も見渡せる。ここから遠い異国からやってきた彼と同じ景色を眺めてみる。我々もレオナルドと一緒で、外国人としてフランスの景色を眺めているのだ。ルネサンスの天才に想いを馳せられる瞬間だ。
 
クロリュセを後にしたらアンボワーズを散策してはどうだろう。小さな街だが、中世の雰囲気も残しており、いいレストランやカフェも沢山あるし、この地方のロワールワインを楽しむのもいいだろう。
 
Photo and Writing by Hasegawa, Koichi